hakoniwa_blog

思いついたこといろいろ

拒食は全てエレガントに解決する

 

 こんにちはKATOです。

 

 ボールパイソンの拒食が始まってはや半年。飼育の経験が豊富な方でも多少は心配になるだろうコレに当然私は心配していた。マウスのストックはあるのだが春先になっても一向に食べる気配がない。

 マウスのサイズなのか鮮度なのか気温なのか気圧か湿度かストレスか病気か何かこうなってくるともはやカオスである。

 そこで最終兵器としてウズラを与えようというのだ。なぜウズラかについては諸説あるが詳しいことは私にもわからない。

 

 ということで早速ヒナウズラをポチる。失敗したときのためにと何匹かストックしておきたいものだが、ネットで販売しているものは匹数ではなくグラム単位での取り扱いしかない。それも300グラム。そんなにウズラがあっても困るのだがないのも困る。うーん。どうしたものか。ここはとりあえず、アレだ。ええい!ままよ。

 一応保険として以前リタイアを買った店とは違う店からアダルトLサイズも買う。鮮度が問題であればウズラは食べなくてもこれを食べてくれるはず。

 

 ということで待つこと数日、クール便がインターホンの音とともにやってきた。

 冷凍品なので荷物を受け取るや否や急いでダンボールを開けるのだが、まず届いた袋を見て驚く。A4サイズくらいの袋いっぱいにヒナウズラが詰まっている。大量のヒナウズラ。一体どうすれば。。とりあえず冷凍庫にしまおう。そして戦いの夜はやってくる。

 

 ヘビとは匂いに敏感な生き物である。餌の準備の際に不用意に飼育部屋を行き来したりと余計なことをすると他の匂いに気を取られてスイッチが入れ替わってしまうことがよくある。

 間違ってもヘビより先に自分の食事の支度なんてしてはいけない。ガーリッシュなメニューなんて作った日には一発アウトだ。食事はあくまでもヘビ様が先なのだ。事は全てエレガントに運ばなくてはならない。

 ウズラの他に保険用のアダルトマウスも解凍する。ヒナウズラは小さいから解凍も早い。素晴らしい。解凍を済ませそれらをピンセットに掴む。準備は整った。いざ参る。

 

 ボールパイソンの前でウズラを持った手を小刻みに動かす。興味は示すがなかなか食いつこうとしない。こんな時は三拍子である。

 なぜかウチのボールパイソンはエサを三拍子に動かすと物凄く反応が良くなる。ので三拍子を描くようにウズラを動かす。

 小さく三拍子のリズムでピンセットをふるといい感じに反応してくれる。が、匂いを嗅いで確認が済むと離れていく。悔しいが疲れるのでこちらも一旦手を休める。気を取り直して再び振る。また反応する。離れる。手が疲れる。そして時間だけが過ぎていく。

 いつガバっといくか分からない恐怖ともしや食べないかもしれないという不安が交差する。私の頭の中で「戦争」「平和」「革命」の三拍子がいつまでも繰り返される。

 

 時間にして10分ほどだろうか。中々食いつかず、次第にピンセットを摘む手が痺れてくる。やはり今回もダメなのだろうか。

 

 「もうやめたい。こんなの初めから上手くいきっこないってわかってたじゃない!」

 「だからって後には引けんだろう。今ここにあるウズラを信じてみろ!」

 

 茶番はもういいってばよ。

 

 

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そして食べた。手が痛い。

 

ウズラが小さすぎてピンセットもろとも噛み付いてしまった。やはり小さい餌はあげるのが難しい。刺激して途中で戻してしまうんじゃないかとビビりすぎて部屋のドア越しに撮ったのでなんともマヌケな写真になってしまった。

 

 この子は生まれてこの方ウズラなんか食べたことがない。だが何も気にせず夢中でハムハム食べるコイツの柔軟性は現代社会を生き抜くには必須だ。是非とも見習いたいところである。

 

 

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ボールパイソンは意外とウズラも食べる。その後は順調に一緒に買ったマウスも食べた。ただそれでもリタイアは食べない。

 

 拒食が明けて一安心だが残ったウズラをどうするか。大きさからいって与えるのは少し難易度が高い。それにウズラばかりあげてマウスを食べなくなってしまっては本末転倒である。事は全てエレガントに運ばなくてはならない。使い道を考えなくては。

 

 

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